タルホマージュ8mmフィルムとお菓子の夕べ
6月29日の夜、「タルホマージュ8mmフィルムとお菓子の夕べ」が開催されました。イベント当日の様子やこの企画の事など、会場に来られなかった方にも雰囲気が少し伝わるようレポートを書きたいと思います。なお最初にお詫びなのですが、当日は進行で手一杯だったため全然写真を撮る事ができませんでした。映写機やスクリーンなど会場の様子が全然記録に残っておらずにがっくり落ち込んでいます。会場風景の写真は結局ないままですが、お客様にご協力いただき当日のお菓子やお土産の写真をお借りしてレポートを書きました。写真をご提供下さった皆様には改めてお礼を申し上げます。

一千一秒物語展の企画を最初にいただいた時、週末が二回あるのでイベントをする事になりました。最初の週は由良瓏砂さん主催でパフォーマンスイベントをするとの事だったので、私はそれとは違う映像系でいくことに。一千一秒物語展が開催されているザロフの空間で青い幻灯のような上映会をしたら楽しいのでは…というイメージがぼんやり頭に浮かび、そこから企画を立て始めました。映像はもちろん、タルホイメージのお菓子があればより素敵な一夜になりそう。最初に映像+お菓子というコンセプトが決まったので、出展作家の山田勇男監督にコンタクトを取るところから始めました。当初山田監督はDVD化されている「少女オルフェ」と「星とプロペラ」をとお考えでしたが、私の方で「是非スバルの夜を8mmフィルムで上映したい」とリクエストし、最終的には1977年の「スバルの夜」、そしてあがた森魚さんが音楽を担当された2000年の「星とプロペラ」の2作品を8mmフィルムで上映する事になりました。

お菓子は今まで何度もイベントをご一緒しているスパン社さんにお願いしました。スパン社さんはオブジェやアクセサリーも素敵ですが、そのお菓子の腕前でも知られています。今回はお菓子の内容はスパン社さんにすべてお任せし、素敵なプレートを作っていただきました。お菓子についてはのちほど画像つきでご紹介いたします。

6月1日夜から「タルホマージュ8mmフィルムとお菓子の夕べ」の予約を開始したのですが、定員15名の枠は数時間で埋まりました。反響の大きさに驚きつつ&喜びつつ、当日まで準備を進めていきました。

当日は山田監督に映写機をお持ちいただき、また私の方でスクリーンを手配して会場にセッティングしました。このあたりの様子を写真に全然残せなかったのが悔やまれてなりません。最初に上映した作品「スバルの夜」は山田監督の処女作であり、また「一千一秒物語」をモチーフにした映像になっています。山田監督は元々寺山修司に傾倒していて天井桟敷でお仕事もされており、70年代のアングラな世界の匂いも感じさせる作品になっていました。「スバルの夜」は銀河画報社の作品で、湊谷夢吉さんの果たしていた役割も大きかったと思います。個人的に銀河画報社の活動や湊谷夢吉さんに関心があるもののトークでは突っ込みきれなかったので、機会があればこのあたりのお話をもっと伺いたいところです。

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「星とプロペラ」は2000年の作品です。少年にも見える少女、電車、煙草、玩具の星、くるくるまわされるプロペラ、百合…。そこに重なるあがた森魚さんの音楽。青みがかった映像が美しく、大好きな作品です。映像の中では足穂の『人間人形時代』が小道具として使われています。

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映像上映後は私と監督でトークをしました。山田監督のお話は面白く、お人柄が伝わるトークだったと思います。トークをさせていただき私自身とても楽しかったです。写真は山田監督の作品カタログ的な本『星のフラグメント 山田勇男のあしおと』(2003年 ワイズ出版、1500円)。会場ではこちらも販売しました。私は持っていた自分の本にサインしていただきました。山田監督のこの独特のフォントが好きなのですが、これをさらっと書いて下さり感激しました。会場でも購入者の方々にサインをされていました。

山田監督は現在『シュトルム・ウント・ドランクッ』の制作中で、秋に公開予定とのことです。大正時代を舞台にしたアナキスト青年たちの青春群像。こちらもとても楽しみです。そして会場では「もっと山田監督の作品を観たい」「アンモナイトのささやきを聞いたを上映してほしい」との声がありました。もし可能であれば、次は「アンモナイトのささやきを聞いた」上映企画を立てたいです。そんな次なる夢を持った一夜でした。

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イベント当日、お客様に召し上がっていただいたスパン社さんのお菓子です。「足穂をイメージしたお菓子を」というものすごく漠然とかつざっくりしたお願いで、こんな素敵なプレートを作って下さりました。さすがスパさん!三日月に見立てたキッフェルン、チョコレットをイメージしたガトーショコラ、そして星型にくり抜かれた星琥珀。お客様にも大好評なプレートでした。

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こちらはお土産として終演後にお配りしたもの。タルホマージュな夜の記憶を封じ込めたようなシャーレです。

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山田監督からもお土産がありました。監督が描いた「家路」の看板をマッチにしたものです。マッチも足穂的ですね。ヤマヴィカフィルムの袋もかわいいです。

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お客様が撮影したザロフの外観。2階のギャラリーが青い光を放っています。日常の風景に異世界が出現したような、そんな不思議な青い光がキラキラとこぼれています。この光の演出は大好評で、本当に素敵でした。「タルホマージュ8mmフィルムとお菓子の夕べ」、映像+お菓子+トークの一夜、お客様には楽しんでいただけたようで企画者としては嬉しい限りです。ご来場下さった皆様、そして山田監督とスパン社さんもありがとうございました。

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こちらは出展作家丹尾敏さんの作品。キィキィと音を立てて回る木星(環があるので土星かと思っていたのですが木星だそうです)の音が静かな会場にかすかに響いていたのが印象的です。それぞれの作家さんの「私のタルホ」を見る事ができて刺激を受けました。今回の企画では懐かしい再会があり、また新たな出会いもあったりと、足穂は私にいつも不思議なご縁を導いてくれます。

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7月2日で「一千一秒物語展」は終了しました。多くの方に足をお運びいただきありがとうございました。ご一緒できた素敵な作家様、取りまとめにご尽力いただいた由良瓏砂さんと神崎悠雅さん、そしてザロフ店主の石井さんには本当に感謝です。素敵な企画に参加できて楽しかったです。ここに出現したタルホ=コスモロジー、次はどこに、どんな形で出現するのでしょう。私も自分のタルホ世界を求めつつ、さらに活動を続けていこうと思います。
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by yuriha_ephemera | 2013-07-03 23:35 | 活動の記録 | Comments(0)
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