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Marche'出品アクセ*1
Marche'に出品するアクセサリーをこれから少しずつ紹介していきます。まず最初に、今回初めて販売する新作をお披露目です。完全な新作であること、また「美しい春」というテーマと重なる要素があることから、今回の展示の目玉商品と自分では位置付けています。

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日当りがあまりよくない部屋なので写真がどうにも暗くなってしまってすみません。春になると白や生成など、明るい光に溶け込むような色の服を身に纏いたくなります。そんな春色のネックレスが今回の新作です。今まで蒐集してきた古い釦やパール、骨董市などでこつこつ集めてきたエフェメラを樹脂で懐中時計の中に封じ込めて、硬質でロマンティックなネックレスを作りました。とはいえ全部が全部ヴィンテージというわけではなく、現行品のビーズやパールもミックスしています。そうしたさまざまなものが溶け合って調和している様が、自分としては気に入っています。写真では色が飛んでいるうえに微妙なニュアンスが伝わらずに平坦な感じで写ってしまいますが、さまざまな質感を持つパーツをコラージュする感覚で鏤めています。基本的な様式は定まっていますが、写真の通り一つ一つ細かい部分は異なります。色はホワイト・アイボリー・シルバーそして透明が基調となっていて、作品によって強く出ているトーンが異なります。

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実際につけたところはこんな感じのバランスになります。当初はただ単にヘッドのパーツにチェーンを通しただけのデザインにする予定でしたが、そうしてみたところチェーンの部分がそっけなさすぎて物足りず、コーデしやすい程度のデコラティブさを出すためにチェーンの部分もパールを組み合わせてデザインしました。左右で微妙にアシンメトリーにしてリズムを出したり、またパールの大きさや色も変えたりと何度も試作をしつつ、かなり計算をしてチェーンの部分を作りました。なにせこういう作業をしたのは初めてで、この時間のない中まずは9ピンを丸める練習から始めるという泣きそうな状態でしたが(笑)、妥協せずにちゃんとやったおかげで完成度は高まったと思います。諦めずに自分の納得する形に作り込めたので、その点でも満足しています。このネックレスは、ゴールドベースを2個、シルバーベースを5個出品する予定です。また価格なのですが、悩んだのですがこのシリーズは多少高めの値付けをするつもりです。素材費や手間、また私自身アクセ作りに専念できる状況でもないし制作ペースが遅いことを考えると、このあたりは回転が遅くてもいいから時間をかけてゆっくり売っていこうという結論になりました。なのでこのシリーズはゆっくりペースで手元から旅だっていってくれればいいなと思っています。その分定番ものは買いやすい価格帯を維持していくつもりです。

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今回はネックレスをメインに作りましたが、小さなパーツが二つ出来上がったので、こちらはブローチにしてみました。ブローチはこの二個のみになります。ぷちっとしていて、かわいらしいですよ。このシリーズを作って、ようやく自分なりの少女的な作風が掴めた感覚があります。「自分なりの作風」というのがポイントで、少女っぽいデザインの様式がどういうものかは理解はしていましたが、それを自分の作風に落とし込むことがなかなか出来ませんでした。ふわふわ甘い感じではなく、ロマンティックな要素を取り入れつつもかっちりとした硬質さがあるところがやはり私の持ち味なのかもしれません。ようやく自分の中で少女的なデザインが固まってきて、夏はクラシカルマリンなアクセを作ろうなど、今後のアクセ制作プランも立ってきました。少女的アクセサリーの方もようやく動き出すことができそうです。

余談ながらアクセを撮影するために小物を並べていた時、最初は「ロマンティックな感じで」と思ってアンティークのレースを背景に用いたスタイリングで撮影をしていました。でもどうにも画面がしっくりこなくて、悩んだ末にふと手元にあった金属の函にアクセをぽんと入れてみたところこちらの方がよかったので、その写真を使いました。これは西荻のとあるお店で購入したものなのですが、医療用ではないでしょうけれどそんな雰囲気がある無骨な古い金属の函です。この甘さと無機質さのバランスの匙加減が、私好みの世界観なのだなぁと思った出来事でした。
by yuriha_ephemera | 2009-04-07 11:30 | 手作りアクセ
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