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Plastic Tree武道館公演「ゼロ」
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9月8日、Plastic Treeの武道館公演「ゼロ」に出かけてきました。満員の武道館の中、彼らのステージを見ることができて本当に幸せでした。ライヴそのものとしては、正直に言ってものすごくよかったわけでもものすごく楽しかったわけでもないのです。セットリストも新旧バランスよく取り混ぜてはいたもののそんなに特別な内容ではなかったし、ステージ上やMCのゆるさも相変わらずプラな感じで。大感動とかメンバーが号泣とかも全然なくて、結構しれーっとしたライヴでした。だから逆に「ああ、この武道館も通過点の一つにしか過ぎないよな」と思わされました。武道館に立ってくれたのが嬉しいのじゃない。メジャーで10年間続けてきてくれたことがうれしいのです。だからライヴそのものとしては結構不満点もあったけど、それはそれとして武道館の中でこの空間を共有することができて、あたたかい幸福感にずっと満たされていました。だから、とてもいい一日だった。おめでとう、そしてありがとう。

武道館公演は終わったけれど、まだまだこんなもんじゃないよね?私毒舌だからライヴのダメだったとこいっぱい書きますけど、まず武道館音悪かったし特に最初のギターがキンキン耳に痛かったし、せっかくオーケストラつきで「ツメタイヒカリ」をやったのにストリングスを配置した意味がわからないほど音が聴こえなかったし、新旧取り混ぜてといいながら『トロイメライ』の曲を一曲もやらなかったのが許せなかったし、ぶっち編集の映像は相変わらず自分には全く合わなくて毎度あれでテンション激下がるし(彼の笑いのセンスとあの会場を包む身内ノリの笑いの雰囲気が嫌なんです。歌舞伎で言えば勘三郎の時は隙あらば笑ってやろうと客が常に身構えているあのノリがものすごく嫌)、第二部から流れた映像がショボすぎて無い方がよっぽどマシだと思ったし、ここ最近ずっとそうだけど「絶望の丘」が最高につまらないし(名曲なのに、なんでここまでライヴではっとさせない曲になったのかが不思議だしもったいない)、あと珍しく太朗さんの衣装がヘンだったし(そこまでダメ出しかよ・笑)……ってもうそろそろやめましょうか。とりあえず、不満点はたくさんありました。たぶん私が一番不満だったのか、この日のライヴにダウナーさがなかったことなのだろうなと思います。まぁ晴れの舞台の武道館だし、幸せ気分一杯のステージでダウナーを出せと言われても難しかったのでしょうが、やっぱり私はもっとこう、音と光の中に沈み込みたかった。「プラネタリウム」を聴いても全然淋しくなれなくて、そのことが逆に淋しくなった。幸せな光が満ちあふれすぎていて、あのキンと凍てついた夜空と冷たい孤独からはほど遠かった。「鍵を開けてくれたのは貴方でした」という竜太朗の前フリにははっとしたけれど、演奏は物足りなかった。それは最近のサーカスもそう。この日はとてもダウナーになりたかったから、だから無性に「散リユク僕ラ」を聴きたかった。「蒼い鳥」でもいい。「懺悔は浴室で」でもいいから、とにかく『トロイメライ』のこのあたりの曲を聴きたかった。でも、一曲も演奏されなかった。この事実は棘のように今も胸に突き刺さっています。

ネガティブなことばかり書いていますが、それはピンポイント的に取り出しているだけで本当はとても楽しかったです。二曲目からいきないデビューシングル「割れた窓」だったからここで思いっきりテンションが上がったし、青いサイリウムが揺れた「アンドロメタモフローゼ」は本当に本当にきれいだった。一つ一つのか細く青い光が星のように灯っていて、この光景は絶対に忘れない、そう思いました。ラストが「クリーム」だったのもめちゃくちゃ楽しかったな。ホールでおなじみの銀テープが飛び出すという演出があり、お祭りの最後にふさわしい終わり方でした。この曲は楽しいし、ニコニコしてしまうんですよね。ラストがこれで、本当によかった。この日のライヴは12月にDVD化されて発売されるそうです。アリーナ席ではあったけれどやはりステージは遠かったので、DVDが発売されたらメンバーがステージでどんな表情をしていたのか、しっかり見たいと思っています。

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武道館は、プラのワンマンは初めてという院友と一緒に出かけてきました。彼も楽しんでくれたようだし(ぶっちドラムがかっこよかったそう)、またライヴに行きたいと言ってくれたからうれしかったです。連れがいたので早めに出かけ、物販でグッズを買ったり会場前を眺めたりしていました。結局13時半からずっと、武道館前に座っていました。いつも開演直前にそそくさと入る人なので、こんな体験は初めてで私も楽しかったです。お祭りの日だから、いつも以上にコスが多くておまけに気合いの入っている人が多かったですね。見ていて面白かった。あとやっぱりJaneを着ている人が多かったな。と前置きが長くなりましたが、武道館でのお土産モロモロ。左は購入したグッズ。背景は今回の公演のパンフ。さまざまな人からお祝いのコメントが寄せられていて、それが興味深かったです。コメントで、元Psycho le Cemuで現Mix Speaker's,Inc.のseekがいつもながらに尋常ではないプラファンぶりを発揮していたのが微笑ましかったです。内容を要約すれば、「こんなにも大好きで大好きでーー」(Plastic Tree「冬の海は遊泳禁止で」)というところでしょうか(笑)。武道館当日も見に来ていたようでさすがです。あとパンフで突っ込みたいのは、写真にも写っていますがEDGY MELANCHOLY ROCKという言葉。これは笑うところですよね?そして真ん中に写っているのは、携帯ストラップ。正画伯が描いたメンバーの絵をストラップ化したものです。どれを買おうか迷ったけれど、造形的にかわいかった正君を選んでみました。太朗さんも買おうかどうか迷ったけれど、ぱっと見のかわいさがイマイチだったので見送ってしまいました。でもストラップは一時間で早々と売り切れてしまったようだし(早めに物販に並んでよかった)、今思えばやっぱり買っておけばよかったかもと少し後悔中です。右は会場でいただいたプレゼント。pokeotoのプラVer.。私はmp3プレイヤーとしてではなく、USBメモリがわりに使おうと思っています。データのバックアップを取ることをめんどくさがって今まで何回も青ざめたことがあったけれど、プラのやつならマメに使おうという気になるものです(単純)。あと写真には写っていませんが、当日限定配布された「ゼロ」という曲もお土産としていただきました。イントロのシーケンスの音が大好き。歌詞はあまり聴き取れていないのだけれど、あったかい感じなのかな?これからもっと聴き込もうと思っています。

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そんなわけで武道館公演が終わってしまいました。もらってきたサイリウムの光が消えてしまうのが名残惜しくて、なるべく長く発光するように冷凍庫に入れて保存しています。深夜にときどき取り出して、中身が溶解しまたぼうっと発光するのを眺めては、この日の余韻に浸っています。10月には台湾公演、そして11月にはヨーロッパツアー。12月には全国ツアー。武道館は単なる一つの通過点。でも「またここで会いましょう」と太朗さんが言ったから、そんな日がまた来ることを夢みつつ、私はいつも通りゆるやかにプラの活動を追いかける日々に戻ります。

今日はこれから友達とラフォーレです。シュヴァンクマイエル展を見て、Janeを引き取ってきます。
by yuriha_ephemera | 2007-09-10 10:49 | 雑記
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