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京都カフェ紀行*3 ソワレ
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私が初めて京都を訪れた時からずっと通い続けている、大好きな喫茶店「ソワレ」。京都滞在中に一度はここに出かけないと落ち着きません。そもそも最初に京都へ行きたいと思った目的はソワレと恵文社に行くことで、以来どちらも必ず出かけています。ソワレに入り、そして恵文社で買物をすると「ああ、京都に来たな」と実感する、私にとってはそんな場所です。ソワレの創業は昭和23(1948)年だそうです。京都には古い喫茶店がたくさんありますね。

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今回店内の写真をあまり上手く撮ることはできませんでした。私が座ったのは一階奥にある座席です。店内は「ソワレ」という名前にふさわしく、青い照明で照らされた幻想的な空間になっています。この色が大好きで、仄暗く青い光といい東郷青児の絵といい、大正浪漫な雰囲気がたまりません。といっても吉祥寺の宵待草ほど少女趣味ではないし、おじさんたちが談笑していたりと、男性にとって立ち寄り難い場所というわけではないと思います。昼の光より青い宵を好む、そんな人にふさわしい場所かもしれません。

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タンブラーにも東郷青児の描く女性が。ただの水が、ソワレの照明のもとでは青く透明な輝きを放ちます。小林健二さんの銀河通信社で販売してそうな、発光する不思議な溶媒にも見えるのです。青という色に憑かれている私にとってここはまさに天国で、何もせずただぼうっとし、世界のすべてが青く染められるという束の間の錯覚を愉しみます。それだけで心が満たされ、幸せな気分になるのです。

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毎回頼んでしまうのが、ゼリーの入ったスイーツ。青、紫、黄、緑など宝石のような色とりどりのゼリーは、まさにここソワレにふさわしい食べ物だと思います。写真はヨーグルトゼリーです。

人と喋ったりするためであったり、珈琲を飲んで一休みしたかったり、カフェに出かける理由はさまざまです。私がソワレに通い続けるのは実用的な理由ではなく、ただただこの空間が好きでたまらないというのが一番大きい気がします。ものすごく大げさに言えば魂の居場所とでも言えそうな、ソワレは私にとってそんな存在です。京都には大好きな喫茶店がたくさんたくさんありますが、その中でもソワレが特別な位置を占めているのはこうした理由なのでしょう。有名なのでご存知の方も多いかと思いますが、京都へ出かけられた際は、ぜひぜひソワレに立ち寄ってみてはいかがでしょうか。青くかそけき光があなたを迎え、永遠の宵という束の間の夢をみせてくれることでしょう。

ソワレ:京都市下京区西木屋町通四条上ル
営業時間:12時〜22時版(日曜、祝日は11時から)
定休日:月曜(祝日の場合は火曜)
by yuriha_ephemera | 2007-10-29 21:09 | カフェ・食べ物
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